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2023年7月百里基地で開催された日米共同訓練「ノーザンエッジ23-2」に、沖縄嘉手納基地に展開訓練しているアラスカ、イールソン空軍基地の第354戦闘航空団のF-35が飛来、航空自衛隊との共同訓練を実施するとの事で早速行ってみる事にした。”北方の刃”訓練は、7月4日から18日までの間とされ、築城基地/百里基地/硫黄島などが訓練ベースとなった。台湾有事の際、沖縄近郊の基地が破壊されることを前提に、分散配置して空軍部隊を展開させる訓練らしい。F-35Aは7月7日(金)に12機が百里基地に飛来し、翌週月曜日の7月10日から14日(金)まで5日間飛行している。フニュ君は7月11日(火)、私は、7月12日(水)に百里に赴いた。本項では7月12日の様子をお届けしよう。
↑ 外洋進出で覇権を狙う中国海軍の艦艇を一発轟沈させる爆撃方法が米軍では検討されている。それは2000ポンド級のJDAMを敵艦船の喫水下に叩きこむ方法らしく、此処に命中すれば排水量10000トン以下の艦船ならほぼ轟沈となる。F-35Aのステルスモードで近づき、2発のJDAMを正確に喫水線の下に命中させることは、今の技術では可能な範囲であるから、F-35は艦船キラーにもなり得る存在なのである。
↑ 9:29 約2時間の訓練飛行を終え、百里に戻ってきた第1陣のF-35A。この後、私が心待ちにしていたF-35Aのタキシングの近接シーンが楽しみである。メタボ雀 F-35Aも正面系のフォルムは実に美しい。ただメタボに見える原因は、強力なぶっといエンジンを持っている事と、武器を内装出来るよう大きな格納スペースを確保しているからである。しかし見た目よりずっと軽快に、しかもパワフルに飛行する戦闘機なのである。
↑ 第2陣のメンバーは、何に・・シリアル番号順に飛んでいくのかと・・・と思うように番号の若い順位に離陸して行った。AK-5462/5464/5467/5468の順で太平洋の訓練空域に向かった。
↑ ちょっと左へ機首を向け、胴体が見えると再びメタボ感が丸出しとなる。でも、それは仕方がない・・何せインテーク下の武器スペースには左右で各1発ずつの2000ポンドJDAMを収納できるのである。2000ポンドと言えは、約1t弱の爆弾であるから、威力も大きいしサイズもでかい。変な例えであるが、ステルスモードのF-35Aで、旧日本海軍の銀河爆撃機4機分の爆撃能力を持つ。ラックを外装したビーストモードであれば、B-29爆撃機の積載量を超えた攻撃力を持つ。
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↑ 11時59分、第2陣の4機が百里に戻ってきた。第2陣は4時間半の飛行、恐らく空中給油訓練をしていたのであろう。本日は日米共同訓練と言えど、米空軍の単独演習科目の消化のようである。
↑ 離陸して行く何機かのF-35Aは、脚を引き込むタイミングが非常に遅く、写真を撮っても着陸シーンと見間違えてしまう。まず最初に離陸したのが、AK-5482/5534/5537の3機で07:30過ぎには離陸を終えた。
↑ 第一陣の後、1時間後に第2陣が離陸を開始した。そう、このくらいのタイミングで脚上げしてくれると、離陸らしい写真となる。朝早いと光線の具合も良いのである。
↑ 朝07:20と第二陣が08:30に離陸。 次々に離陸の為、百里R/W-21Lに向かう354th FWのF-35A。地元百里のF-2A/Bもまだエプロンに揃っていない朝早くからの訓練開始である。
↑ 嘉手納でも三沢でも撮れない角度で、タキシングシーンが撮影可能なのが、百里の良い所。まだまだ周辺には魅力的な撮影スポットが沢山ある。
Wings